2025年8月12日から23日までの11日間、僕は北京からウルムチまで鉄道で横断する旅に挑戦することにしました。昨年初めて訪れた中国が思いのほか気に入り、もう一度行くなら思い切って横断してみたいと考えたのがきっかけです。旅仲間の友人と話しているうちに、「どうせなら鉄道で全部つないでみよう」という流れになり、計画は一気に現実味を帯びました。
とはいえ、僕自身は月収8万円の大学生。毎月クレジットカードの引き落としにおびえながら生活していて、余裕などほとんどありません。海外旅行もこれで3回目。決して旅慣れた人間ではなく、むしろ素人バックパッカーです。
「やりたいことが見つからない」「漠然と何かに挑戦したい」「次の海外旅行先に悩んでいる」そんな人たちに次の一歩を踏み出すきっかけとなったらうれしいです。
それではとうとう始まります!僕の旅の記録をご覧ください!
ルートを決めるまで
今回のルートは「北京 → 蘭州 → 敦煌 → トルファン → ウルムチ」。すべて硬臥(寝台)か硬座(座席)を利用します。安さを最優先にした結果です。飛行機を使えばもっと楽に移動できますが、僕たちは「鉄道で進むからこそ感じられる景色の変化」に惹かれました。

友人とは「本当に大丈夫か?」「寝台で11日間とか正気?」なんて冗談を言い合いながらも、どんどん計画が固まっていきました。互いにお金がないことは分かっていたので、むしろ「ギリギリの旅の方が面白いだろう」という妙な共通認識もありました。
持ち物と準備
服はタンクトップ5枚、シャツ3枚、短パン3つに薄手のジャケット。加えて日差しを避けるための長ズボンを一本。荷物は少ないほど動きやすく、気持ちも軽くなると信じて、最小限に抑えました。
盗難対策として財布や現金は3か所に分散。さらにパスポートと海外旅行保険付きのクレカを首から下げるパスポートケースに入れ、服の下に隠すようにしました。どれだけ準備しても「絶対安心」はないけれど、せめて被害を最小限に抑える仕組みは作っておきたい。そんな気持ちからの工夫です。
準備を進める中で気づいたのは、「不安を数えるときりがない」ということでした。中国語が話せない、Googleマップは使えない、電子決済が主流で現金が通じるかも怪しい。けれど一つ一つ調べていくうちに、「アリペイを事前登録しておけば大丈夫そうだ」「百度地図を使えば移動できる」と少しずつ不安は和らいでいきました。
『アリペイ』とは?
『アリペイ』とは中国でもメジャーな支払いアプリで、日本でいうところのPayPey みたいなものです。さらに、支払いのみならず、タクシーの配車、地下鉄やバスの支払い、ツアー予約などなどほぼすべての支払いに関することがこのアプリ1つで完結しています。
なんといっても便利なのが国際支払い手数料がかからず、クレジットカードをつなげるだけですぐ使用できることです。
クレカの登録など、多少設定が必要ですが比較的簡単です。
ちなみに中国では電子決済の普及率が高く『アリペイ』に関しては日本でも使うことができます。これともう一つ『Wechat』というものがありますが、日本人には登録が難しいとのうわさがありますので私は登録しませんでした。
結果的にアリペイが使えなかったエリアは北京から西へ2000キロほど離れたエリアのタクシー(アリペイ内の配車アプリは利用可能)と飲食店1店舗のみだったので基本的に『アリペイ』1つで心配ないです。
航空券・列車予約に関して ―列車はTrip.com一択!
ちなみに私たちはホテル・航空券・列車の予約に関してはすべてTrip.comを使いました。世の中にはホテルや航空券を安く予約する方法がありますが、中国の列車に関しては間違いなくTrip.comを使うべきです。その理由としては、主に2つ
- 中国の列車予約を日本語で行うことができるのにも関わらず、手数料が少ない(300円程度)
- 中国でもメジャーな支払いアプリ『アリペイ』内にTrip.comの外部リンクが登録されていることから、中国国内でも使用されていることが推測されるから
になります。これだけでも何かと不安な中国の列車予約に安心感が持てるのではないでしょうか?
下記のリンクから飛ぶと私がうれしいのでできればここから予約してみてください!(笑)

通信・simはトリファで!
旅立ちを前に
それでも、やはり心のどこかに「無謀かもしれない」という思いは残っていました。北京からウルムチまでの距離は日本列島を横断する以上のスケール。自分の語学力や体力で本当に乗り切れるのか。そう考えると足がすくみそうになります。
でも最終的に背中を押してくれたのは、「まあ、なんとかなるだろう」という気持ちでした。バックパッカーらしい楽観主義。完璧に整えて挑むより、足りないものがあればその場で工夫して切り抜ける。そういう旅の方が、きっと後で振り返った時に笑えるだろうと信じています。
次回はいよいよ出発。成田から北京へ、そして初めての寝台列車に乗り込み、大陸へと向かいます。

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